2017.01.05

不動産チラシどうみるの? ⑧  建ぺい率と容積率

 1.建ぺい率・容積率って?

 2.建ぺい率、容積率で知っておきたいこと

 3.二つの用途地域に該当している場合は?

 

建ぺい率・容積率って?

建ぺい率

その土地に建てられる建物面積(通常は1階部分の面積)の限度を表すためのものです。
広告に、建蔽率を%(パーセント)で表示することで、建築に使える広さの割合を示しているというわけです。
例えば、100㎡の土地で建ぺい率が40%の場合なら、『100㎡×60%=60㎡』となり、
その土地に対して使える建築面積は最大で60㎡ということです。

容積率

建物の全階の床面積の合計のことを、延べ床面積と言います。
容積率(ようせきりつ)とは、その土地の面積に対する延べ床面積(建物全階の床面積の合計)の限界を示しています。
もっと簡単な言い方をすれば、容積率は、「何階建てが建てられる土地なのか」を判断するための数値です。
例えば、100㎡の土地で容積率が200%だとすれば、延べ床面積の合計は、『100㎡×200%=200㎡』まで建てられる計算になります。

 

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建ぺい率容積率で知っておきたいこと

建ぺい率

建ぺい率の数値が高い土地は、大きな建物が建てられますが、建築後には土地の未使用部分はあまり残らないことになります。
この為、隣地との距離が近くなり、風通しや日当たり等が悪くなりやすいというデメリットも出てきます。
建蔽率が低い土地は、隣地との距離や日当たりが保たれやすく制限されているということになりますから、住みやすい環境になると言えます。

 容積率

容積率が高い土地は、高い建物が建てられる場所ということになりますから、隣地等にも高い建物が建築され、日当たりが悪くなる可能性があることが分かります。

 

二つの用途地域に該当している場合は?

用途地域の区分や範囲は、都市計画図で確認することができます。
近年では、インターネットでも都市計画の詳細について閲覧できるようになってきました。
知りたい市町村を「○○市」「建ぺい率」などで検索すると市が情報提供を行っているページで「町名」などから検索することができます。

土地の場所によっては、複数の用途地域にまたがっている場合もあります。
このような場合、建物の用途については、該当する面積が広い用途地域の方を適用することができます。
建ぺい率と容積率については、それぞれの用途地域の割合を按分計算(加重平均)して適用します。
二つの用途地域をまたいでいる更地物件を検討する場合には、建築時の規制や適用される用途地域等についてよく確認することが大切です。

 

今回のポイント

◆建ぺい率とは、建築面積の限界を示したもの。

◆建ぺい率が小さい地域は、大きな建物は建てにくいが、住環境の良い場所になる。

◆容積率(ようせきりつ)とは、延べ床面積の限界を示したもの。

◆容積率の小さい地域は、高い建物が建てられない場所。

◆複数の用途地域にまたがる土地は、按分計算して建蔽率と容積率を求める。

 

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