2020.01.21

台風の現在地をリアルタイムで見る!住宅の浸水被害の防止に役立つツール3選

ここ数年台風による水害が報告されており、令和2年も暖冬の為、台風の勢力が増す恐れがあります。昨年の台風19号による被害の多くは、特に河川の近くや土地の低い場所で起きた浸水。逃げ遅れによる死傷者も多く報告されています。
しかし、これまで被害を受けたことがない多くの人は「自分の家は大丈夫だろう」と思ってしまいがちなのも事実。いざという時に逃げ遅れてしまうと、最悪の自体になりかねません。

備えあれば憂いなし、インターネットで様々な事が調べられる現在、今回は台風の現在地や河川の状況をリアルタイムで見られるツールを3つご紹介します。
台風や水害に備えられる優れたツールをご紹介しますので、台風シーズンにぜひ使ってみてください。

 

【台風の位置と風の方向が分かる!】WINDY 

引用:WINDY.com

 

最初にご紹介するのが、ほぼリアルタイムで風の向きや強さが分かる「WINDY」です。

上の画像はパソコン版ですが、スマートフォンアプリも提供されています。

 

iPhone:Windy.com

Android:Windy.com – 風、波とハリケーン予測

 

風の流れと強さが見た目に分かりやすく、右側にある種類から「雷」「雲」「波の強さ」など様々な情報を地図に表示してくれます。なんと中には「オゾン層」や「PM2.5」の状態も確認できる種類もあるので驚きです。

また衛星から観測した画像も確認でき、台風の位置や雨雲なども一目瞭然。

引用:WINDY.com

 

上図は2019年11月7日時点での画像です。南のほうに台風23号(ハーロン)が確認できます。

試しに台風23号の風の流れを見てみましょう。

引用:WINDY.com

 

このように、風の流れも台風らしい動きをしているのが分かります。

予め台風への対策を行っておくに越したことはありません。ただ台風の位置や動き、風の流れが可視化されたことで心持ちも違ってきます。

一度使ってみると面白くて色々見てしまいますので、是非試してみてください。

 

【河川の水位を確認できる!】Yahoo!天気・災害「河川水位情報」

引用:Yahoo!天気・災害 河川水位情報

 

台風や豪雨の際、自宅の近くにある川がどうなっているかなんて確認しようがありません。台風や豪雨の際に川の様子を見に行くのは危険極まりない行為です。よって遠隔で川の様子を確認できるツールが求められます。

そこで活用していただきたいのが、「Yahoo!天気・災害 河川水位情報」です。

 

引用:Yahoo!天気・災害 河川水位情報

 

上図のように川の増水や氾濫の危険性が高まった時に、注意情報や警報、氾濫の発生などの防災情報を確認できます。また浸水が予測される地域について黄色から赤色で分けて危険度も確認できるため、自宅付近の危険度を確認しておいたほうが良いでしょう。なお上図の通り降水による水害の警報が出ていないときでも、浸水の危険がある地域を確認できます。

 

実はYahoo!天気・災害 河川水位情報は、国土交通省や気象庁、自治体が発表している情報をまとめてくれているページです。河川に関する防災情報はあちこちに点在しているため、川の状況を確認するためにいくつかのサイトを見なければなりません。

そのためYahoo!天気・災害 河川水位情報さえ見ておけば、大まかにでも現在の状況を確認できます。

 

2019年は台風19号により死傷者も多く報告され、未だ被害の大きさが報じられています。特に川の氾濫や決壊により多くの住宅が浸水被害を受け、TwitterやInstagramでも被害状況を報告する人が後を絶ちませんでした。

日頃の災害への備えとしてはもちろん、いざ降水量の多い気象状況であれば最初に見ておきたいページです。

 

【家を買う前に確認!】地理院地図「アナグリフ」マップ

 

さて上記までにご紹介したツールは、台風や豪雨、雨量の多い日が続いた時などに使えるツール。「そもそも水害の少ない地域に住めばよいのでは?」と思う方もいらっしゃるでしょう。

確かに水は高いところから低いところへ流れますから、できるだけ標高の高いところに住むのが浸水被害を受けないための方法です。

 

標高を確かめるのに非常に役に立つツールが、国土地理院が提供する「地理院地図アナグリフマップ」です。

 

引用:国土地理院地図 アナグリフマップ

 

画像のとおり、土地の高低差が色で示されているため一目瞭然。左下に富士山があり、東京に向かって徐々に標高が低くなっていくのが分かります。

例えば、東京渋谷の土地は低いから水害の危険があると言われますが、試しに渋谷駅周辺の高低差を見てみましょう。

 

引用:国土地理院地図 アナグリフマップ

 

真ん中に渋谷駅がありますが、道玄坂や宮益坂の間にある谷底というのがよく分かる図です。

ただ渋谷を始めとした東京には、極端な雨量でも浸水しないように巨大要塞と言われる「貯留槽」があります。そのため、ゲリラ豪雨でも浸水の心配はありません。

これから家を買う予定や引っ越しの予定がある方は、国土地理院地図のアナグリフマップをご覧になってみてください。

特に水害の心配がある地域なら、必ず確認しておいたほうが良いでしょう。

 

住宅の浸水被害が起きる理由と事前の対策

 

住宅の浸水被害は、近隣の川が氾濫することだけが原因ではありません。あまりの雨量の多さに排水処理が追い付かなくなり、結果として下水が溢れて浸水してしまうというケースもあるのです。

上記のような浸水の違いを「外水氾濫」「内水氾濫」と言います。

 

外水氾濫

台風以外にもゲリラ豪雨のような異常気象により河川から溢れた水で氾濫を起こす水害

内水氾濫

都市部などの局地的な大量の雨量により下水が排水処理できなくなり水が溢れてしまう水害

 

よって前述でご説明したような「高いところに住んでいれば問題ない」とは言い切れず、地域によっては内水氾濫にも注意が必要です。

そこで、いざという時のために以下のような防災グッズを準備したり事前に対策を考えておいたりすると良いでしょう。

 

  • 水が屋内や敷地に入り込まないよう土のうを多めに用意しておく
  • 浸水被害を少しでも防ぐために排水ポンプやバケツを用意しておく
  • 玄関や家の基礎部分にある換気口などに土のうを置く
  • 自宅周りの雨水ますのゴミは取り除いておく
  • お風呂やトイレ、台所の排水溝は水のうなどで蓋をする

 

近年の日本は、豪雨や台風による被害が毎年報告されていますが、特に怖いのが河川の氾濫。また風速の強い台風も多くなり、「過去最高の雨量」「非常に強い台風」といった毎年更新される気象情報から目を離せません。

日本の気象状況は昔とは明らかに違います。

IT技術の発達により、いざという時に使えるツールは多く出てきました。今回ご紹介したツールは使い方も簡単ですので、今からでも使ってみてはいかがでしょうか。