不動産チラシどうみるの? ④ ライフライン・特記事項・入居時期
シリーズで チラシの見方を進めてきています。
チラシの中の小さい升の中に不動産に関して必要不可欠な事柄が凝縮されて含まれていますので
見方をマスターしましょう!
1.ライフラインの情報を読む
2.物件特有の情報を読む
3.竣工時期と入居時期は同じ意味?
ライフラインの情報を読む
ガス
設備の記載欄には、電力会社名、ガスの種類、上水道と下水道、浄化槽の有無等について記載されています。
ガスの種類には、都市ガスとLPガス(プロパンガス)の2種類があります。
LPガスは、当初の導入費用が業者負担であることも多く、初期負担が軽いのですが、ガス代は都市ガスよりもやや高めです。
プロパンガスから都市ガスへ変更するためには工事費用がかかりますので、都市ガス希望の場合には要注意です。
上水道
上下水については、地方公共団体によって色々な形態があります。
上水と下水の支払先が異なる場合や、分担金が必要な場合等、意外と見落としがちな部分ですので、個別確認したいところです。
下水設備が無く、浄化槽を使用している場合は、その旨の記載があります。
また、過去に浄化槽を使っていた建物があった場合、使用済の浄化槽については、廃棄処分せずに地中に埋めておく場合が多い為、埋設物として存在する場合もあります。
尚、浄化槽の新設又は設置替えの際には、一定の条件を満たせば地方公共団体からの補助金が受けられる場合があります。
浄化槽の耐用年数は、20~30年と言われています。
物件特有の情報を読む
チラシの記載内容には、その物件だけに存在する特記事項が掲載されていることがあります。
建物の大きさが建築基準法に違反している事や、過去に自殺があったこと等、物件固有に生じている事項についてです。
中古物件の場合、引渡猶予期間が付いていることもあります。
これは、売却後の一定期間、引き渡しを伸ばす条件が付いているという意味で、販売者の引越しの都合などで設定されるものです。
このような情報は、備考として記載している場合もあります。
物件の価値に直結する場合もありますので、相場より安く見える物件を見つけた時は、何か価値を下げる要素がないか確認しましょう。
また、管理費・修繕積立金・管理形態等については、マンション特有の表記です。
これについては、相場等を調べて比較すると良いでしょう。
竣工時期と入居時期は同じ意味?
竣工時期とは、建物の工事が終わる時期を示しています。
これに対し、入居時期とは、引越しができる時期のことです。
竣工していれば、工事は終わっていますが、完了検査や補修箇所のチェック等については未完のこともあります。
この為、竣工から入居までに数週間かかるのが一般的なスケジュールです。
これに対し、完成時期という表記の場合は、全ての作業の完了を意味しており、引渡しも入居もできる状態です。
【今回のポイント】
◆都市ガスは新たに引き込むと工事費用が発生。
◆LPガスは、導入費用は少ないが、ガス代が少し割高傾向。
◆上下水の支払い先は、地方公共団体によって異なることがある。
◆浄化槽の設置には、補助金が使える可能性がある。(市区町村役場に要確認)
◆備考や告知事項等、物件固有の情報に注意する。
◆完成時期・引渡時期・入居時期は、同じ意味だと思って良い。
◆竣工時期は、工事は終わったが、まだ引越しまではできない状態。