不動産チラシどうみるの? ③ 構造と広さを掴む!
チラシをよく見ると、様々な事がわかります。
見方を覚えると、チラシで物件の判断ができるので、手間が省けますね。
今回は、構造と広さを掴むことに注目してみます!
- 構造から読み取れること
- 間取り表記の意味
- 面積についての予備知識
構造から読み取れること
建物の構造には、木造・軽量鉄骨造・RC造(鉄筋コンクリート)・SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート)等、様々なものがあります。
各構造の耐用年数を考慮できれば、物件の検討にも役立つはずです。
税法上の建物耐用年数によれば、木造は20年~22年、軽量鉄骨は19~34年、RCは47年となっています。
これは、実際の使用可能期間ではありませんが、耐用年数(減価償却期間)が長い建物ほど長持ちするという目安になります。
また、構造と築年数の情報を基に、修繕の必要性等も推察できます。
「木造でこの築年数だと、かなり修繕が必要かもしれない」等といった考察に役立つのです。
(参考:国税庁HP)
https://www.keisan.nta.go.jp/survey/publish/34255/faq/34311/faq_34354.php
構造の表記方法には、「木造スレート葺2階建」というような書き方もあります。
「葺」とは、屋根の材料を示しています。
つまり、「木造の建物で、屋根にスレート材を使った2階建」という意味です。
瓦の場合なら、「木造瓦葺2階建」という表記になるわけです。
間取り表記の意味
間取りの表記を正確に読めれば、実際の広さが想像しやすくなります。
ここでは、それぞれの記号の意味について記載しておきます。
『L』 リビング(居間)の略。
『D』 ダイニング(食事室)の略。
『K』 キッチン(台所)の略。
『DK』 食事室と台所が一体になった部屋で、ダイニング・キッチンの略。
『LDK』居間と食事室と台所が一体となった部屋で、一般的に10畳以上。
『R』 ルーム(部屋)の略で、部屋の中にキッチンが仕切られることなく設置。
『S』 サービスルームの略。物置・納戸・書斎等、部屋ではないスペースを示す。
『WIC』 ウォークインクローゼットの略。
例、4LDK+Sの場合
⇒ 居室4部屋、10畳以上のリビング・ダイニング・キッチンとサービスルーム
面積についての予備知識
不動産広告で用いられる面積は、主に以下の3つに分類できます。
土地(敷地)面積
土地の面積には、公簿面積と実測面積の2種類があります。
公簿面積というのは、登記簿に記載されている面積です。
実測面積というのは、現地で実際に計測した面積のことです。
測量技術が進歩している為、登記時期が古い場合は実測と誤差が生じることがあります。
近年では、実測面積(現在の面積)と公簿面積に誤差が生じることは珍しいことではありませんが、契約の際にはこの誤差に関する取り決めの記載が必要になります。
建物(延べ床)面積
その建物の全ての階の床面積を合計した面積のことです。
2階建てなら、1階+2階の総床面積ということです。
例外的に、床以外の面積(特殊なバルコニーや玄関ポーチ・1m以上の庇等)を算入することもありますので、そのような部分の有無については、問い合わせをして確認しましょう。
専有面積
区分所有(マンション等)の物件で、一戸分の延床面積のことです。
専有面積の表記には、内法(うちのり)面積と、壁芯(へきしん)面積の2種類があります。
内法面積は、壁の内側で計測した面積です。
壁芯面積は、構造躯体の中心(壁の厚みの中心)から計測した面積です。
この為、内法面積より壁芯面積のほうが、面積表示が大きくなりますので実際に見た時に想像より小さく感じてしまいます。
今回のポイント
◆構造の記載からは、耐用年数や屋根材等のヒントが得られる。
◆戸建ての場合、DKは6畳以上、LDKは10畳以上の広さが使いやすいとされる目安。
◆チラシに記載される面積には、3種類の表記がある。