2017.12.23

知ってた? 隣との間のブロック積み方で権利が違う?

 

多くのお家や土地は、お隣との境にブロック塀やフェンス等を設置していますよね?
実は!その塀やブロックを積む位置によって権利関係がなるのです!
その違いを理解しておきましょう!

 

ブロックの積み方を判別できるようになろう!

 隣地との境界付近に設置するブロック塀等の積み方は、以下の3種類に分類できます。

物件を見学する際には、隣地との境界目印(杭や石やプレート等)を見つけ、その境界に対してブロックがどの位置にあるかを確認してみましょう。
境界目印が見つかれば、以下の3種類のうちどれに該当するかが判別できますよ。 但し、境界を示す目印が無い場合には、現地での確認はできませんので、不動産業者に確認しましょう。

 ①内積み

 隣地との境にある境界目印から、自分の敷地側(内側)に設置する方法。

 ②芯積み(中心積み)

 対象地と隣地の境界点(境目)がブロックの中心になるように設置する方法。

(半分ずつ敷地をまたいで設置)

 ③外積み

 自分の敷地内にはブロック塀等の設置が無く、隣地が内積みをしている。

 

実は積み方によって負担する費用も違ってくるのです

①内積み(又は外積み)の場合、その費用負担と権利は、全て設置した土地の所有者になります。デザインや手を加えるのも壊すのも自由なので、植木鉢を吊るして花を育てるとか、フェンスに何か飾りを付ける等、気兼ねなく自由にできます。

これに対して、
②芯積みは隣地との共有財産になる為、何かするときには共有者(隣人)の承諾を得なければなりません。土地利用面積が半分ずつなので、しかたない事ですね。外積みの場合は、完全に他人の所有物になりますから、自分が使用することは想定できません。
芯積みは、お互いに半分ずつ持ち合っている設置物ですので、解体の際にも「残してください」と主張することができます。

③外積みには、もう一つ大きな注意点があります。
仮に、隣地が売却されることになり、完全な更地になったとすると、外積み(内積みのブロック塀等無し)の場合、隣地との境目には何も設置物が無い状態になりますよね?
外積み物件は、将来このような状況になる可能性を想定して検討しましょう!最近では、外積みの物件は少ないと思いますが、もしも出会った時にはこの話を思い出してみてくださいね。
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 その土地に合った積み方とは?

最も理想的なのは、それぞれの所有者が内積みで設置することです。
これなら、隣地が更地になったとしても、自分のブロック塀が残るので安心できますよね。
芯積みと比べると、ブロック等の設置に使用する土地面積が広くなってしまうデメリットはありますが、煩わしさが無いのは大きなメリットと言えるでしょう。

 都市部の狭小地等では、3階建が採用されることも多くなります。
このような狭小地では、ブロック塀等を設置することによって両脇の通路が狭くなり、室外機が置けなくなることもあります。
少しでも広く土地を使うために、芯積みを選択することがベストな場合もあるわけです。芯積みは、隣地同士で有効に土地を使用できる反面、維持管理や権利も半分ずつになるという特徴があります。

 

 まとめ

 建売物件の場合は、既にブロックフェンスが設置されていることが多いと思います。
見学の際には、今回覚えた積み方のうち、どれに該当するかを確認しておくと良いですね。土地からの購入や、建替えの場合は、どの積み方にするのかを自分で決定することになりますので、ベストな方法を建築会社と相談しながら選択しましょう!