2016.12.26

不動産チラシどうみるの? ⑦  都市計画・用途地域・地区計画

チラシに載ってる不動産用語について解説いたします。

1.都市計画地域とは?

2.用途地域って何?

3.地区計画とは?

 

都市計画地域とは?

日本国内の土地には、人が全く住めないような山地から人々が暮らせるような平地まで様々な場所が存在します。
その中で、人々が住みやすい街づくりをしてインフラ整備を行っていく都市計画地域があります。
都市計画地域とは、そのような街づくりを目指す計画がなされた地域のことです。 
都市計画地域は、かなり広範囲な指定になるので、これを更に市街化区域市街化調整区域という区域に分けています。

 

市街化地域

行政が「10年以内には人が住む街並みを完成させたいね」と考えている場所です。
市街化していきたい地域ですので、行政もライフライン等の整備を優先的に行います。
既に市街地が形成されている場所については、それを維持していく地域ということです。

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市街化調整区域

「人が住むのはなるべくやめさせておいて、まずは市街化地域を優先しよう」という補欠的な考え方をされている区域です。
この為、例外的な場合を除いて、住居の建築は原則としてできません。
市街化調整区域内は、ライフラインの整備がされていないことも多く、主に田畑や山林等が広がる地域をイメージすると良いと思います。
不動産広告に掲載されている物件の多くは、市街化地域に存在する物件ということです。

 

用途地域って何?

市街化区域は、住みやすい場所を目指す地域ですから、無秩序に建物を建てさせるわけにはいきません。
そこで、用途地域というものを定め、土地の使い方について制限をかけています。
用途地域には、住居系・商業系・工業系等の3種類があります。
住居系の用途地域は、その名称に必ず『住居』という文字が入っており、上表の7段階に分類されます。

読んでの通り
住居地域は、人が住む住居を建てる事
商業地域は、商業系施設を建てる事
工業地域は、工業系施設を建てる事 を推進している地域になり
各用途地域によって、土地の使用率や、建てるこができない施設等が決められています。
例えば、第一種低層住居専用地域では、大学・ホテル・病院等の建築を禁止していますが、第一種住居地域では、これらの建物を建てることができます。
このように、街の環境に合わせて制限をかけ、土地の使い方を分類しているのが用途地域なのです。

『低層』という言葉が入った用途地域では、低い建物(12mまで)しか建てることができない為、2階建以下の一軒家が多く立ち並ぶことになります。
高い建物は建築できませんから、日当たりが良く、住みやすい地域になるわけです。

第一種中高層住居専用地域のように、『中高層』という言葉が入る用途地域では、ある程度高い建物が建築できます。
この為、少し大きめのアパートや、3階建住宅などが混在する街並みになります。

このように、その場所の環境に適した建物の種類や大きさをコントロールしているのが、用途地域なのだと覚えておきましょう。
商業系の用途地域は、住居系に比べて制限が甘くなりますので、騒音や隣地との距離等についてよく調べると良いでしょう。

 

地区計画とは?

地区計画というのは、地方公共団体が一部の地域に限定して行う計画です。
地区計画に該当している土地に建物を新築する場合、建築時の手続について役所に確認が必要です。
地区計画の地域内で建築や土地区画の変更を行おうとする場合は、原則として、30日前までに市町村長への届出が必要となります。

また、地区計画の目的には、様々なものがあります。
防災街区の整備を目的として、火事や地震等による延焼を防止するための街づくり計画や、歴史的な風致維持のための場合もあります。
このように、その地域に必要な地区計画を様々な目的に合わせて行政が決めているわけです。

地区計画が行われる予定の地域は、建築時等には制限がかかりますが、将来的にはより良い環境になっていく地域だと考えることもできます。
地区計画に該当する物件を検討する際は、その地区計画の目的を確認しておきましょう。

 

今回のポイント

◆都市計画区域は、都市を形成していきたいエリアのこと。

◆市街化区域は、優先して市街地を目指すエリアのこと。

◆市街化調整区域には、原則として住宅が建てられない。

◆用途地域とは、土地の使い方と建物の大きさを制限するルールのこと。

◆地区計画は、地方公共団体によるピンポイント計画のこと。

◆地区計画は、目的の把握が大事。

 

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